ウイルスバスターの不具合とトレンドマイクロ社の対応

以下の記載は、あくまでも個人的な日記です。記載される固有名の対象に対し、意見・批判等を行う趣旨はございません。

ウイルスバスターのパターンファイルに不具合があり、トレンドマイクロは一連の障害対応を行っている。

パターンファイルは最新のコンピュータウイルスに対応するため、頻繁に改定されるものである。また、パターンファイルの配布は、ここにユーザが意識して、パターンファイルをソフト制作会社のサイトからダウンロードする方法、あらかじめユーザが自動的にダウンロードする方法を選択することができる。

今回の被害の発端は、パターンファイルのテストが充分でなかったとの発表であり、釈然としないところもある。一方で、人が作成するものには必ず間違いが存在するとの考え方もある。このような事態は可能性としては必ず存在するものなのだ。

このような事態への対応は事前に行われるべきこと、事態が発生してから行われることに分かれる。事前は、発生可能性があるものについて、優先順位の高いものに対し、対応策の雛形が作成されているべきだ。ただ、企業であることから、対応策の策定は有限である。事態の発生後の対応は非常に困難だ。なにが起こるかわからない。準備できないのだ。これには、普段からの情報収集体制を確立しておくことが大切。今回の事例ではコールセンタを設けていたため、ある程度の緊急処置がとれたのではと思われる。事態を正しく認識すること。これは発生時点で特に必要とされることだ。

トレンドマイクロ社。同社は、アンチウイルスソフトでは、業界No1とも言われている。未曾有の事件により、相応の負担による対応が行われるであろう。そして、この対応事態が、今後の同社の運命を決めるものでもあろう。最先端であり、もっとも優秀な人材が集まれるとされる同社の対応は、注目すべきものだ。これと同時に、他の企業も、規模の大小はあるが、同様な事態に対応する対応を間違いなく迫られる時が来る。半ば時代の要請ともとれる、今回の事件への対応を、注意深く見守りたい。