精密機器の総合メーカー ミツトヨ

今日のニュースで日本国内では大きく採り上げられていないが、海外で大きく取り上げられているのは、(株)ミツトヨ*1幹部の逮捕だ。
事件の経緯は、2003年12月から2004年3月に掛けて実施されたIAEA*2国際原子力機関)によりリビアの各施設におけるミツトヨの精密機器の発見にさかのぼる。
調べによると、ミツトヨの精密機器はマレーシアの石油会社Secomi傘下のSecomi 精密エンジニアリング社(Scomi Precision Engineering)が購入し、その後、リビアに送られたようだ。Secomiグループは、マレーシアのAbdullah Ahmad Badawim首相の息子が経営するグループだ。現地警察にSecomiは捜査され本件について潔白とされている。ミツトヨにもマレーシア支社があるが、ここは捜査されていないとのこと。またマレーシア支社の責任者もマスコミ取材を拒否している。
一方で、このようなデバイスを製作する会社は常に顧客の利用方法により、疑われる対象となることが避けられない。顧客の利用方法については顧客を取り締まるべきではないか。問題は利用方法であり、これを斡旋したのであれば、問題だが、そうでないのであれば、逮捕はおかしい。
一方で、国外へ大きく報道されることにより、日本の核兵器に関する倫理性が問われることは残念だ。

*1:1934年設立。従業員は国内2,300人、海外2,000人http://www.mitutoyo.co.jp/

*2:the International Atomic Energy Agency