スコープ定義

スコープは大きく2つに別れる。成果物のあるもの、ないものである。

プロダクトスコープ(成果物のあるもの)

前者についてはプロジェクト憲章、さらには契約書に書かれている成果物であることが明確である。その範囲を再度確認し、あやふやなものがあれば、再度確認を顧客にとるべきである。境界が不透明であることは即、要件の発散、さらには納期遅延につながるリスクであると言える。

プロジェクトスコープ(成果物のないもの)

委任契約などに良くありがちであるが、ある一定期間用益を提供し、特に成果物が求められない場合がある。これは目的がはっきりとしない要求定義段階におけるPM、PL、SEや、情報戦略策定のためのシステムコンサルタントとの契約などによくある。
一方でプロジェクトを完了するためには必ず発生する以下の項目についても同様である。これはややともすると、計画段階での見落としがその後のプロジェクト全体に波及する重要な要因である。

  • マニュアルの作成
  • 導入
  • 運用テスト
  • 機器調達
  • 設計書の作成(顧客向け)
  • マスターデータ作成支援
  • 教育訓練

出来うる限り定量的に計画を行う。積み上げ型でも良いが、現実的には指針を作るということさえ達成できれば良いのであるから、成果物ごと、もしくは作業ごとの工数を出せば良い。ただ、成果物を作成することは作業にて行う。全てを作業として纏めることが望ましい。個別計画についての記載は以降の個別管理に譲る。