何もない
何もないが、食事洗濯を確りとやる。色々と今後の計画を立てようと思うが特に何もない。
医者の指導によると「課題を立てて行動しないでください。」
課題が無ければ焦る性格なので、課題を立てないこと自体がストレスだと思う。
このように言われるとストレスを感じないだろうとの配慮だろうが。
どうなれば治癒したといえるのかを教えて欲しい。そうでなければ無限に行き場が無くなる。
青函連絡船の客室員を辞め、刑務所の刑務官に転職した「私」。ある日、昔散々に「私」を苛めた幼なじみが入所してくる。「私」に気付いているのか分からないまま、少年刑務船に同乗し津軽海峡を渡ることとなる。。
- 作者: 辻仁成
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/02
- メディア: 単行本
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人間の描写が素晴らしい。人間を全ての角度から描写しつくそうとはせずに一部は謎のままとされている。文庫本には、江國香織の書評が載っているが、印象的なことが書かれている。ここでは、何かがあって、それを表現するために言葉があるのではない。まず言葉があり、言葉が何かをつくりだすのだ。
文学ってこういうことなのか。単にストーリーを楽しもうとしていた自分の読み方を一蹴するコメントだった。いずれにせよ、この2人の繰り広げる人間模様、「私」の頭の中の推察の数々は読者を緊張させる。お勧め。