海底ケーブル

先日友人の披露宴に出た。同級生にあえていろいろ話を聴いた。海底ケーブルの話があり、現在中国と日本の間でより容量の大きいケーブルの敷設計画があるそうだ。海底ケーブル敷設前に詳細な海底調査を行い、入組んだ地形や海溝などを避けて敷設される。またケーブルを積んだ敷設船は相当に大きなものになるそうだ。もちろん敷設には期間を要するし、その後のメンテナンスも大変な技術が必要となる。みえにくいところで大変な苦労があるものだと感じた。至極当たり前なのだろうけど。

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

サイズの生物学とされている。一方で内容はサイズとしつつも、生物学全体に触れるものだ。生物学自体を高校で学んだ記憶が薄く、個人的には新鮮だった。特に新鮮だったのは、動物が細胞壁で囲まれた中空の管を作って循環器としているところ、植物は細胞内に管を作っていることだ。また、大きな木などは幹の中心の細胞は死んでいて木を支える構造物として存在していることも新鮮だった。非常に考えさせられる作品だが、仮説と事実が入組んでいるあたりは明確に区別して解説してもらいたかった。もちろん仮設とわかるように書かれているのだが。また、気になった点としては文章の中に「気付き」を設け、いままでにもっともらしく紙面を割いて説明してきた内容を否定する箇所などがあった。思考のプロセスを丁寧に説明する上では十分だが、必要条件ではなかった。一方で、先を急ぐ自分の考えを考えなしたほうが良いのではと思える記述が最終章にあった。専門家が書いたものとしては読みやすいと思う。論理も首尾一貫しており、優れた作品だと思う。